心に残す釣りの姿勢
釣果に一喜一憂せず、釣りのプロセスを重視する。釣りの上手い人たちに共通する点だ。上級者たちの獲物を追う過程を知り、Dr.Kが感じた忘れてはならないことを書きとどめたページである。
- その一匹にめぐり会うまで(2019/5/6)
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プロアングラー辺見哲也さんが番組の中で語っていた。
人の情報で釣れた魚は、情報をくれた人の魚。自分で探し出して釣った一匹は、何よりも代えがたい喜び。サイズではない。自分の導き出した方程式が正しかったのか、その結果で、大きさは関係ない。
(主旨)
-釣り百景「そのランカーにめぐり会うまでの軌跡 千葉県内房のシーバスゲーム」(BS-TBS)-釣れない場合、往々にして「海象条件が悪い」とか「どこも厳しいらしい」とか、何か自分を納得させる材料を見つけ出そうとしてしまう。
しかし、本来はそのような時こそ、状況に応じた方程式の係数や新たな方程式を見つけるチャンスなのかもしれない。
情報ではない。状況に応じて自分が選択した場所で、その一匹に巡り会うまで追い続けることを楽しむのだ。
- ターゲットの生活史を知る(2018/11/13)
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まず相手を知ることであるはず
100%正しい答えなどあるはずもありません。
しかし名手たちはその難題に正面から取り組みます。
-アジング・メバリング超思考法(つり人社)-LEON加来さんの考え方に激しく同意である。
最近、ターゲットの生活史を知ることが釣りの楽しみの広がりを無限にしてくれると感じている。生活史を知ると、こんな場所で、こんな時にといった竿抜けポイントなども発見できる。そして、こんな方法で、となるともっと楽しいのだろう。
人が釣れている場所で、人と同じように数釣っても、すぐに飽きてしまう。むしろ、1匹であっても、様々な状況下、自分なりのロジックで攻略できた方が充実している。それが、その後の釣果の可能性も大きく引き上げてくれる。
- キャストしつづけること(2018/4/23)
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一潮6時間で、5分10分しか時合いが無い時もある。その瞬間、投げてなかったら終わる。結局、水の中にエギがない限り、勝負にならない。
(主旨)
-釣り百景「エギングの楽園・屋久島 ショアからモンスターを追う」(BS-TBS)-
回遊待ちをしている湯川マサタカさんが語っていた。アオリイカにも回遊待ちと居着き狙いがあるが、この際、居着きか回遊かは別として、一般的にも大切な視点なのではないかと思えた。
ショアから狙うライトゲーム。魚がいる時に、あるいは魚のいる場所でルアーをキャストしていなければ、ターゲットからのフィードバックはありえない。何が正解で何が違うのか、答え合わせができない。
気象、海象、時期、時間など、様々な要因もあるが、少しでも機会があれば、キャストしつづけていくことが、自らのスキルアップ、勝負に繋がっていくのだと妙に実感した。
- どこで釣れたかではなく、なぜ釣れたか(2017/11/12)
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和歌山のエギンガ-、湯川マサタカさんの言葉。
どこで釣れたかではなく、なぜ釣れたかを考える。
-釣り百景「ピンポイントを狙い撃つ 南紀のショアエギング」(BS-TBS)-魚の溜まり場、釣れるパターンの引き出しを持つことも大事だが、それらの理由をしっかりと理解しておくことが、釣りの能力を高める上で重要ということなのだ。
アジングの命名者として知られるLEON加来さんも
釣り情報は過去に釣れた情報であり、決して今から釣れる情報ではない。
-アジング・メバリングがある日突然上手くなる(つり人社)-シーバスのスペシャリスト、泉裕文さんも
釣れるメカニズムを見つけること。
人と違うことをする大切さ。
-シーバス釣りがある日突然上手くなる(つり人社)-など、一様に同じ趣旨のことを言わている。自分なりでもよい。釣果情報に振り回されるのではなく、釣れるロジックを考え、結果に繋げていきたい。
- 洞察力・観察力(2017/08/16)
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LEON加来さん曰く、
活き餌とほとんど変わらない見た目のルアーを使うくらいなら、いっそ活き餌を使えばよい。
-ライトゲームアカデミー(つり人社)-至極ごもっともな言い分である。
ルアー本体の形状や色など、その精密さに注目が行きがちだが、ターゲットにぼんやりとその存在を認識させることができれば、あとは静止動作も含めて、シルエット、動き、波動がその日のベイトに似ているかどうか。ルアーの役目は活き餌とは違い、一瞬口に咥えさせるまで。
その日のベイトを見極め、その動きに模すことができるルアー選択とアクション。それが面白い。結局は、生態系への洞察力(観察力)と腕を磨くしかない。
- 釣りは嗜み(2017/08/15)
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釣りは嗜み。漁に走るな
-ライトゲームアカデミー(つり人社)-
と、LEON加来さんが本の中で先輩の言葉を紹介していた。琴線に触れる言葉である。Dr.Kのモットーは“食べるために釣る”。しかし、1回で食べられる量はそう多くない。そのため、貧果でも特に問題はない。釣るまでに試行錯誤し、結果が出たものを程よく頂く。釣りも食もとても楽しめている。
かつて、餌釣りをしていた時、アジを爆釣した結果、捌くのに難儀し、そのうえ数日かけて食べた思い出がある。
食べるための釣りではあるが、今現在、本来の釣りの楽しみに変えて、数を出したいとは思っていない。
最近は、その時に釣れるものを探り、自分なりのやり方で結果を出して、その恵みを頂くことに充実を感じている。
「釣りは嗜み。」
改めてこの言葉を自らの肝に銘じたい。