外房では初夏から秋にかけて、アジに混ざりムツの幼魚が釣れる。
高級魚で知られるムツだが、小さな幼魚でも旨みのある白身は健在である。白身の天ぷらといえば、シロギスやハゼを思い浮かべるが、ムツっ子の天ぷらも絶品だ。
作り方はシロギスの天ぷらと同じ。
うろこを落とし、魚体をしかっりと洗う。
※魚の生臭さは、血のほかに、皮に残った汚れが原因のことも。皮を引かない料理はしかっりと汚れを落とそう。
松葉におろす、または背開きにする。
※松葉にするのは、背びれ、腹びれもしっかり取り除きたいから。背開きの場合でも肛門までは切れ目を入れ、腹びれを取り除きやすくする。
中骨、腹骨、背びれ、腹びれを取り除く。
※シロギスよりは鰭が大きく硬いので、口当たりのためにはしかっりと取り除く。
皮目に軽く塩をふり、10分ほど置く。ペーパーで押さえるなど、出てきた水分をふき取る。
※魚の臭みが気にならなければ省いてもよい。日本酒を薄くぬる方法もある。
天ぷら粉を冷たい炭酸水で薄く溶く。
※天ぷら液を掻きまわしてはならない。グルテンが生じ、揚げるとパンのようになってしまう。揚げながらでも足せるので、シャバシャバぐらいで大丈夫。炭酸水やビールを使うとサクッと仕上がる。
ムツっ子を天ぷら液にくぐらせ、弱火で揚げる。
衣がいい色になったら揚げ上がり。
ムツっ子をどう食すかトライしてきたDr.K。煮つけ、塩焼きも作ってみたが、天ぷらが最高に美味い。シロギスやハゼに比べ、フワフワで味がしかっりしている。ムツっ子は天ぷら一択!