イシガニの味噌汁

味噌汁イシガニは、ガザミなどと一括りにワタリガニと呼ばれることもある。 殻が硬いため身は食べにくいが、甘味が強く美味なので、味噌汁にすると絶品である。

港湾部で取れたイシガニは油臭いこともあるらしいが、外房のような水のきれいな場所のイシガニの出汁はイセエビにも負けない旨さ。

ただし、二枚貝を捕食するイシガニは、稀に貝毒(麻痺性と下痢性)に侵されているものがあるらしいので、地域の貝毒情報に注意されたい。

特に麻痺性の重症のものは死に至ることも。麻痺性は30分で発症することから、Dr.Kは味見を兼ね、少し食べてから30分何も変わらないことを確認する。 きれいな海の冬季のものは問題ないと思われるが、用心に越したことはない。

  1. 活き締めする。

    ※締め方は大きく分けて二通り。口元から脳へ千枚どおしを刺すか出刃などで脳を破壊。またはキンキンな水氷(15分)や冷凍庫(30分)で凍死させる。 活きたまま茹でると、暴れて手足が取れてしまうらしい。殻の汚れを歯ブラシ等で落とすためにも、締めておくと安全。

  2. 汚れを落とす。

    ※殻がかなり汚れている。関節などの汚れもブラシでしっかり落とそう。

  3. 腹のふんどしを取る。二つに割る。

    ※姿茹での場合は割る必要はないが、割ってあった方が身が食べやすい。割った後、甲羅をめくってガニ(鰓)をとってしまうのも一つだ。

  4. 水から煮る。

    ※水から煮だすことが重要。沸騰してから15分は煮たい。

  5. 味噌で味付ける。

    ※味噌の量は好みで。出汁がしっかり出ていれば、味付けは味噌だけで十分。お好みで薬味を入れる。

イシガニ 水氷締め
イシガニ 水氷締め

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カニはテナガエビ同様、鮮度落ちが非常に早い。死んだ瞬間から腐敗が始まるので、できればポンプバケツなどを使い、活かしたまま持ち帰りたい。

ポンプバケツがない場合は、海水を1、2㎝だけ張った容器に入れるなどし、イシガニの口が水分と空気を自ら選べるようにしてあげるのがよい。

イシガニは生命力が強いので、キンキンに冷えたクーラーボックスでなければ、ジップロックに適量の海水と空気で5、6時間冷やしておいても、常温にすると蘇る。

なお、持ち帰ってから調理までの間も活かしておくことになり、容器に張った海水は結構汚れる。取り替える海水がない場合は3%弱の塩水を作ることになるが、 ただの水道水は避けた方がよい。ミネラルウォーターかカルキ抜きした水道水。Dr.Kはただの水道水で危うく殺すところだった。

また複数の場合、お互いを傷付け合うので、持ち帰りや活かしの方法を考えた方がよい。

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