はじめての飼育
カブトムシ・クワガタは、よい環境で飼育をすれば長生きさせることができます。 カブトやノコギリクワガタは単年ものですが、それでも晩秋まで生きることができます。 オオクワガタ、コクワガタなどは冬眠しながら、3年くらい生きます。
用意するもの
プラケース
昆虫マット
登り木
餌皿
- プラケース
- 昆虫用のプラスチックケースです。 大きさは飼育する甲虫の種類、数により判断します。 カブトムシのオスだと40㎝あるものでも精々3匹といったところです。 オス同士は近寄ると喧嘩になり、オスメスだとメスが羽交い締めにされ弱ってしまいます。
- 昆虫マット
- 昆虫用のマットです。コナラやブナなどを粉砕したもので幼虫の餌にもなります。
- 登り木
- 甲虫はひっくり変えると簡単に起きあがれません。そのための足かけです。 登り木に餌を塗りつければ、餌皿の変わりにもなります。
- 新聞紙
- プラケースをそのままにしておくと、甲虫の尿で蓋が汚れたり、 コバエが湧くのでケースと蓋の間に新聞紙を咬ませます。
- 霧吹き
- マットは湿らせて使うので、マットが乾燥したら吹き付けます。
- 餌(昆虫ゼリー)
- 甲虫の主な餌は、樹液です。 キュウリやスイカだと下痢をして死んでしまうのです。 バナナやリンゴを焼酎に漬けたりして使用することも可能ですが、 すぐに腐るので管理が大変です。管理面からも昆虫ゼリーをお奨めします。
- 餌皿(あれば)
- マットを汚さないために餌皿を使いますが、なくても大丈夫です。 カブトムシは、どうせ引っ張りだしてしまいます。
- クヌギ、コナラの葉(あれば)
- 甲虫は、昼間、マットの中や日陰に隠れ身を休めます。 これらの葉っぱがあれば、ノコギリクワガタのオスなど マットに潜るのが苦手な甲虫も物陰で身を休めることができます。
セットの仕方

1. プラケースにマットを入れます。
※カブトムシは昼間マットに潜りますので、マットはプラケースの1/3以上入れてください。 (クワガタのメスもマットに潜ります。オスはマットと登り木の間に身を潜めます。)
2. マットに水を加えます。
※水の量はマットを手の平で軽く握ったとき、マットが崩れない程度です。 握ったときに、水が絞り出てくるようだと“水大杉”です。
3. マットを適当に馴らし、登り木、餌皿を適当な間隔で配置します。
4. 餌を置いて完成です。甲虫を入れプラケースに新聞紙を被せたら、蓋をします。
クワガタは登り木とマットの間に身を潜めるため、登り木を多めに入れてあげてください。
(右の写真では、かなりの登り木が入っていますが、こんなに入れなくても大丈夫です)
飼育
セットをしてしまえば、後は基本的に餌を切らさず、マットの湿り気を保つだけです。
直射日光のあたらない場所で保管してください。
【保湿】
霧吹きは、「マットが乾いてきたなぁ」と思ったら、湿らせる程度でOKです。 極端に湿度が高いと甲虫が弱まりますので注意が必要です。 “雨降って地固まる”ではありませんが、乾燥するとマットが固まりますので、 たまに割り箸などでほぐしてあげてください。
【餌】
餌の量は飼う甲虫により異なります。 最盛期のカブトムシは、一晩で1個/匹の昆虫ゼリーを食べます。 クワガタはあまり減りませんので、飼う数量により様子を見ながらあげてください。 Dr.Kは自然を再現するため、登り木にゼリーを塗りつけてあげています。 皆、木に登って食べてますよ!
【多頭飼育】
ここで、注意点ですが、1つのケースにオスを複数入れると、餌場で必ず喧嘩になります。
かといってメスといれると、メスはひたすら追いかけられ弱ります。
基本的にオスとメスはクロッシングの時以外、別ケースで飼います。
カブトムシ、クワガタも別ケースにします。
複数飼いは、多少なら餌の配置で争いを軽減できますので、
登り木や餌皿の配置を工夫してみてください。
ただし、オスの複数飼いは共に傷つけ合い、だんだん数が減ることだけは理解して下さい。
メスは問題ありません。
【ハエ対策】
そうそう、言い忘れましたが、プラケースにはダニが湧きます。 コバエ防止の新聞紙にダニが付きますので、良くわかります。 あまりひどくなったらマットを交換してください。 その時、甲虫の腹にダニが付いていることがありますので、 要らなくなった歯ブラシなどで落としてあげてください。 登り木などは、熱湯をかけてダニを死滅させます。
それでは、甲虫飼育をお楽しみください!。 甲虫が長生きすることを祈っております。 (質問は掲示板までお願いします。)